David Graeber著 岩波書店
(キャッチ画像は「ブル」ドックの「シット」のイメージで無意味)
全426ページ 読み応えありました!
ブルシット・ジョブ、簡単に言うと無意味で必要でない仕事って感じでしょうか?
Bullshitは和訳すると「でたらみ」「たわごと」スラングでは「ふざけんな!」の意味で、米国の職場では決して使ってはいけないワードとのこと。
最近「将来AIによって奪われる仕事」がよく話題になりますが、AIが奪う価値もない仕事も沢山ある気が。
社内会議・報告のための管理職(あるある)
アウトソーシングのための管理業務(本末転倒)
DXを推進するアナログ業務(意味なし)
など、列挙すれば限りなく・・・
昨今、私もコロナ禍でリモートワークを余儀なくされ「リモートでできるじゃん」というちょっとした満足感を得つつ「そもそも自分がいなくても仕事が回るんじゃないか」という疑問も湧いてきました。
本著でも述べられている通り
・医療従事者
・清掃作業員
といった社会インフラ維持に必要な職業の方々(いわゆるエッセンシャルワーカー)が突然ストライキをされたら社会生活が麻痺しますが、こういった方々の待遇は一般的に決して高くはありません。
一方「あなたの仕事が止まったら」という問いに対しては、企業として考えれば代役は誰でもいるでしょうし、そもそもその業務自体なくても会社も社会も回る、という解を知りつつ仕事を続けている人も、口には出さないですが多いんじゃないでしょうか?
本著によると、イギリスの世論調査会社が行った「あなたの仕事は世の中に意味のある貢献をしていますか?」とのアンケートの37%は「していない」回答だったそうです。
(勤勉な日本であればまた違った結果になるかも知れませんが)
貢献していない仕事ほど、高給だったりという矛盾もあり、デジタル化、AIによる効率化・人員削減の行き着く先が、「意味のない仕事」のさらなる増加・多極化に進むのではという懸念も出てきます。
現時点で何をしたいのか漠然とした状態ですが、収入を得ることばかり優先するあまり、世の中に意味のない仕事をするのでは本末転倒だな、と改めて肝に命ず機会となりました。
①世の中の役に立っているか?
②代わりのきかない価値を生んでいるか?
③周囲の人間に「ブルシット・ジョブ」をさせてないか?
時に立ち止まりながらチェックしたいと思います。
ただ、最近
DXが新たなブルシットジョブを増やしてない?
日々の仕事の意味を考えつつ、よりよい明日にしましょう!
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