書評「50代からの稼ぐ力〜会社にも年金にも頼らず生きる方法」大前研一著

久しぶりに大前さんの著書を読みました。出版は2019年1月、コロナが始まる1年前ですが、50代のこれからについて参考になる名言・提言が複数ありましたのでご紹介します。

2040年に老後は存在しない

1.「もう◯◯歳だから」は禁句

2.出世競争で負けても人生では勝てる

3.会社にいる間に起業の予行演習を

1.「もう◯◯歳だから」は禁句

これまでのブログでも何回も書いてきましたが、まさにその通り。自虐的に相手にマウントを譲ることは人生において全く意味はないですね。

2.出世競争で負けても人生では勝てる

定年退職のイメージというより、これから加速させる。会社が求める事ができるかどうかよりも、よい人生の実現に向け働き方を能動的に選べる自由を手に入れたと考える。

3.会社にいる間に起業の予行演習を

アメリカ企業であれば目標に達しないと即クビになるが、日本の会社員は3割サボってもクビにならないと大前さんは仰っています。確かに給料をもらいながら色々な実験やチャレンジができるのが日本企業の良いところですね。

いずれも心強い言葉ですね。

そんな中で、以下のような提言をされています。

こんな思考改革を

1.デジタルの河を渡る

2.自分の会社をサイバー化する

3.55歳社内起業制度

1.デジタルの河を渡る

デジタル・デバイド(情報格差)がますます世の中で広がっていて、IT技術を使いこなせるかで貧富や機会、社会的地位が変わる。日本の会社の多くは「こちら岸(IT使えない)」、ならば意を決して「向こう岸」に渡ってしまう。経験を持った我々世代こそ、サイバー空間を目指すべき。

2.自分の会社をサイバー化する

何かひとつの業務をサイバー化することから取り組んでみる。自身が「自社サイバー化」の旗振りリーダーとなれれば、向こう岸の優秀な人間になっている。

3.55歳社内起業制度

早期退職を募るより、一定の準備期間を与えて社内での新規事業の起業をサポートする仕組み。長きに渡る会社生活で、会社の強み・弱みを知っている人間が、役割を与えられ異能を発揮できれば労使双方にとってプラスになると思います。そんなベテラン社員を見ることが、若手社員のチャレンジの意欲につながるのでは。

どれも同感で「あれこの本前に読んだことあったっけ?」と思わず読書履歴を見直してしまったのほどです。

余談です思わず苦笑してしまった部分。

先日3回に分けて書評した「LIFESHIFT2」の著者であるリンダ・グラットン氏が日本政府の「人生100年時代構想会議」の有識者議員となったために、高齢者の財布のヒモを締めているという見解。人生80年位と思っていた多くの人々が「あと20年なんとかしろ」と言われたと思い、さらに銀行にお金を眠らせ、死んだ時に一番お金持ちになるとの状態が日本経済の復活を遅らせていると。そんな見方もあるんですね。思わぬ形でLIFESHIFTが悪者に笑。

あと大前氏らしいなと思ったのが、資産運用の指南。

株や投資信託やFXはダメ。REETも不動産投資もダメ、暗号資産もダメ。

じゃあ何があるのと思ったら「人への投資」エンジェル投資家になりなさいと。

それはサラリーマン・一般人には無理〜

稼ぐ力は無限大、色々チャレンジして

よりよい明日にしましょう!

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